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第3回 日本伝統捕鯨地域サミット 前夜祭


 5月29日(土),高知県・室戸市の室戸水産会館で,「第3回 日本伝統捕鯨地域サミット(室戸サミット)」の前夜祭が開催。捕鯨文化に関心を寄せるたくさんの方々が参加し,サミット本番に向けて大いに盛り上がりました。
 また,前夜祭に先駆けて日中には,「捕鯨史ツアー」が行われました。これは,捕鯨とともに栄えてきた土佐室戸地域に残る関連史跡をたどるもの。捕鯨と日本人とのかかわりを考えさせられる有意義なひとときとなりました。
 午後6時からはじまった前夜祭には,ツアー参加者も合流。会場には,日本各地から地域ご自慢のクジラ料理が集められたほか,伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)さんの手で,江戸時代のクジラ料理も再現。参加者たちの舌を喜ばせていました。さらに,高知県下のクジラにまつわる伝統芸能も披露され,前夜祭に花を添えました。
 全国から集った参加者たちが,日本の伝統や捕鯨についての意見を交換し,親交を深めた室戸サミット前夜祭。翌30日のサミット本番の成功を,みなさん,それぞれに祈願しながらクジラづくしの宴を楽しんでいました。

土佐室戸捕鯨の史跡をたずねて
▲前夜祭に先駆けて捕鯨史ツアーが行われました。遠方からの参加者は高知空港に集合。出発地の室戸岬新港へバスで移動です ▲室戸岬新港では昨年夏からバンドウイルカを飼育。イルカとのふれあいを通じて,人と動物とのよりよい関係を調査研究しています。港そばの海鮮レストランで昼食をとった参加者たちは,イルカを見学しながらツアーの開始を待ちます
▲いよいよツアーの開始です。今回のコーディネーターを務めるのは室戸市郷土史研究家の島村泰吉(しまむら たいきち)さん ▲島村さんの懇切な解説には,地元とそれを支えてきた捕鯨文化への愛情が込められています。参加者たちの関心も高まるばかり ▲最初の見学地は,“キラメッセくじら館”。古式捕鯨の時代からいまに至る土佐室戸の捕鯨遺産を所蔵しています
▲土佐室戸捕鯨の歴史を一望できる展示品を前に,参加者たちも興奮気味。熱心に見学をしていました ▲“津呂組奥宮捕鯨図”は,土佐の絵師・河田小龍の手によるもの。江戸時代の網取式捕鯨の様子をみることができます ▲そのほかにも,捕鯨や解体の道具から近代の捕鯨絵葉書まで,たくさんの資料が展示されていました
▲次に一行が向かったのは,浮津の“鯨浜”。古式捕鯨の時代に,クジラをひきあげ解体したところが“鯨浜”で,当時は「お場所」とも呼ばれていました。浮津のほかに三津,津呂の3ヶ所にあったそうです ▲当時の様子を思い浮かべているのでしょうか。感慨深げに浜を眺める参加者たち
▲“八王子宮”は,江戸時代の捕鯨集団,“浮津組”の氏神です。昭和12年には室戸出身の世界的な捕鯨砲手の泉井守一さんらが,南氷洋捕鯨の無事を感謝して鳥居を奉献。およそ350年間,絶えることなく続いた土佐室戸捕鯨を見守ってきた神社です。中央写真は,鳥居とともに建立された南氷洋出漁記念碑。また,秋祭りに使われる“くじら舟”(右写真)も特別展示され,参加者を喜ばせました
▲“室戸岬(津呂)港”は,江戸時代に開削された港。クジラの解体場である「納屋場」に隣接していました ▲やはり江戸時代の捕鯨集団である“津呂組”の氏神が“王子宮”。“津呂組”が奉納した絵馬(写真中央上)などが残されています ▲天井につるされていた古式捕鯨の様子を伝える模型。“王子宮”は,ちょっとした捕鯨史博物館といえるかもしれません
▲ツアーの最後に立ち寄ったのは,“三津港”。“津呂組”,“浮津組”のいずれもが利用した港ですが,現在も,クジラをあげるために利用したスロープの跡が残っています ▲スロープ跡に立つ参加者の水産庁増殖推進部漁場資源課・小松正之 課長。かつての捕鯨者たちの生き様に想いを馳せているのでしょうか
室戸サミット 前夜祭
▲会場の室戸水産会館。関係者のみなさんは,捕鯨史ツアーと同時進行で,前夜祭の準備もすすめていました。おつかれさま! ▲毎年,江戸時代のクジラ料理を現代風にアレンジして再現する奥村さん。今回は,3品の再現に挑みました ▲この日の天気は,生憎の雨模様。それでも,会場はあふれんばかりの人出です。室戸サミットへの期待のあらわれですね
▲主催者あいさつをする室戸市・武井啓平 市長。捕鯨文化を通じて全国との交流を深めたいと述べました ▲来賓として,IWC(国際捕鯨委員会)日本政府代表・森本 稔 コミッショナー(写真右)と小松 課長も招かれていました ▲高知県・吉良史子 副知事が登壇。高知県・橋本大二郎 知事の歓迎のあいさつを代読しました
▲高知県・植田壮一郎 議会議員は,室戸サミットが持続的捕鯨再開への一歩となるよう期待していると,力強く発言 ▲海の幸に感謝する会・米澤邦男 会長も,室戸サミットの成功と,その成果がIWCでの日本政府代表団の健闘につながるよう祈念しました ▲韓国の“蔚山(ウルサン)くじら祭り”実行委員長でもある蔚山広域市・シム・キュウファ 市議会議員。捕鯨文化を通じ深まる日韓の交流に言及しました
▲クジラ料理の解説をする奥村さん。前夜祭の主役はやはり美味しいクジラ料理ですね ▲乾杯の発声は,高知市・山下 司 助役。室戸サミットの成功と捕鯨文化のさらなる発展を祈り,「クジラの体に負けないくらい大きな声で」乾杯をしました
▲江戸時代のクジラ料理と日本各地に伝わるクジラ料理。時空を超えたクジラ料理の饗宴に,参加者たちはうれしい悲鳴をあげていました。みなさん,クジラの恵みに感謝しつつ「いただきます!!」 ▲シム 市議会議員にも,日本伝統のクジラ料理を楽しんでいただけたようです
▲“土佐室戸勇魚太鼓(子どもの部)”による元気いっぱいの公演。土佐室戸の捕鯨文化が,子どもたちにもしっかりと根づいています ▲“浮津西町鯨舟唄保存会”による勇壮な“鯨舟唄”。江戸の捕鯨者たちの魂を,平成のいまに伝えてくれます ▲“高知市帯屋町筋子ども踊り子隊”は,参加者たちを巻き込みながら,エネルギッシュな“よさこい鳴子踊り”を披露
▲“浮津西町鯨舟唄保存会”のみなさんと語らう財団法人 日本鯨類研究所・大隅清治 顧問 ▲記念撮影をするのは,クジラ料理界の2大巨頭! 奥村さんと,クジラ料理専門店「徳家」の女将・大西睦子さん ▲中締めは,山口県下関市・江島 潔 市長が務めました。下関市は,次回サミットの開催予定地です
古今東西クジラ料理大集合!!
▲“鯨赤身の鋤焼(すきやき)”。奥村さんが再現した江戸後期の料理。現代風にちょっぴり甘味を加えています ▲“煎り皮とこんにゃくの土手鍋”。これも奥村さんの再現料理。江戸時代は赤身より黒皮のほうが,価値が高かったそうです ▲同じく奥村さんの再現料理,“百ひろのにんにく酢味噌ドレッシング和え”。“百ひろ”は,クジラの腸の部分
▲“鯨串ロール”。北海道・網走で愛されるミンククジラの串カツをパンではさみました ▲“鯨の皮の酢の物”。石川県・能都町で昔から食されていたクジラの酢の物を,サラダ感覚でアレンジしたもの ▲和歌山県・太地町の“ハリハリうどん”。“サエズリ”(クジラの舌)で,だしをとっています
▲高知県・高知市からは“鯨の竜田揚げ”が出品されました。クジラ料理の定番ですね ▲山口県・下関市の“鯨ソーセージ”。戦後商業捕鯨最盛期に下関市民に愛されていた懐かしのソーセージが復活! ▲“鯨ジャーキー”も,下関市からの出品。「懐かしくて新しい鯨ならではの美味しさ」を引き出した地元の人気商品です
▲山口県・長門市からは“鯨の燻製”が,出品されました。鯨肉を伝統的な手法を用いて燻製にしました。3ヶ月かかるそうです ▲“鯨ダシのうどん”。長崎県・有川町では,宴会の最後には必ずうどんがでるとか。鯨ダシが使われることも多かったようです ▲“鯨のアオサ汁”は,長崎県・生月町から。アオサとクジラの皮がマッチしたすまし汁です

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